
PBRテクスチャマップの基礎——Base Color・Normal・Roughness・Metallic
3Dモデルの質感を決める4種類のPBRマップの役割と、よくある設定ミスをわかりやすく解説します。
PBR(Physically Based Rendering)は、光に対する素材の反応を一貫したルールで表現する方法です。ゲームエンジンやBlenderなど照明環境が異なる場所でも、マテリアルの見え方を予測しやすくするのが目的です。
ここでは、GLBの生成結果でよく使う4種類のマップを整理します。
Base Colorマップ
Base Colorは素材の基本色と模様を持ちます。Albedoと呼ばれることもあります。
重要なのは、強いハイライトや暗い影を描き込まないことです。それらはシーン内の照明とRoughnessが作るもので、Base Colorに固定してしまうと光源が変わったときに不自然に見えます。
Base Colorは色情報なので、通常はsRGBとして扱います。
Normalマップ
Normalマップは、実際の頂点数を増やさずに表面の向きを変え、細かな凹凸があるように光を反射させます。浅い傷、革のシボ、木目、小さな継ぎ目などに適しています。
一方で、シルエット自体は変えられません。大きな溝や突起はメッシュで作る必要があります。
Normalマップはデータとして読み込み、sRGBにしないのが基本です。また、OpenGLとDirectXのノーマルは緑チャンネルの向きが異なることがあります。凹凸が反転して見えるときは、この設定を確認します。
Roughnessマップ
Roughnessは表面の微細な粗さを表し、光がどれくらい広がって反射するかを決めます。
- 値が低い: 磨いた金属や漆のように、反射が鋭い
- 値が高い: 未加工の木や粉っぽい石のように、反射が広く柔らかい
一枚全体を同じ値にするより、手が触れて磨かれた端、汚れ、塗装、露出した素材などに小さな変化を付けると説得力が増します。Roughnessも色ではないため、リニアデータとして扱います。
Metallicマップ
Metallicは、その部分が金属として光を反射するかを指定します。原則として、純粋な素材では0か1に近い値を使います。
- 木、プラスチック、布、皮革、石: 非金属
- 鉄、銅、真鍮、金: 金属
- 塗装された金属: 塗膜部分は非金属、剥がれた部分は金属
色がグレーだから金属、という判断はできません。グレーのプラスチックは非金属ですし、塗装下の鉄も表面が塗膜なら非金属として扱います。
4枚をまとめて読む
マップは一枚ずつ評価するのではなく、マテリアル全体の組み合わせとして確認します。例えば真鍮の部品なら、Base Colorは暖色系、Metallicは金属側、Roughnessは磨かれた場所とくすんだ場所で変化し、Normalは細かな傷だけを担当します。
生成したPBRマップは、明るい環境、暗い環境、ゲーム本番に近い環境の少なくとも3条件で確認してください。マップ単体がきれいでも、実際の照明下で素材に見えなければ調整が必要です。
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